シンクロニシティーン

相対性理論 「シンクロニシティーン」
待望の相対性理論の新作アルバム。
前作のようなニューウェーブ路線から軌道修正されており、よりバラエティに富んだ作品に。
特にボーカルが縦横無尽に様々な歌声を聴かせてくれる。
また、今作の特色として、クレジットがこれまでの「全曲真部作詞作曲」でなくなった点が挙げられる。このことから、「真部=神」という神話が崩壊したともいわれているようだ(「シフォン」は真部が全曲作詞作曲した訳ではないようだが)。
ただ、今作を聴いて改めて思ったのは、「やっぱり真部最強!」ということ。
「シンデレラ」「チャイナアドバイス」「小学館」といった真部の楽曲の即効性と中毒性は他の曲とは別格という気がする。
メロディーのキャッチーさや言葉のリズムの面白さが断然際立っているし、何度も聴き返してしまう魅力がある。
「ハイファイ」の先にあるテン年代の邦楽の形を見せてくれた気がする。
永井の楽曲も普通に聴けるのだが、あまりフックを感じないというか、相対性理論でなくても普通に聴けるような曲と感じてしまった。
「ムーンライト銀河」はかなり好きだが。
とにかく、総体としては、今年最も聴き返すアルバムとなりそうだし、今年のベスト候補の筆頭になりそうな傑作でした。

シンクロニシティーン

シンクロニシティーン