山井問題。すごい騒がれ方をしている。
要するに、賛成派と反対派の対立は、よって立つベースラインが違うことによるものだと思う。
つまり、

賛成派:ナゴヤドーム終戦→あの試合で日本一を決めることが前提→あの試合で絶対に負けられない。→中日の日本一>完全試合
    
反対派:中日の日本一<完全試合
という構造。

この構造は、「もし続投して山井がランナーを出していたら負けていたかもしれない」という仮定の問題になったときに、非両立の関係として意味を持つことになる。

後者の人は、あの試合で中日が負けることを特に何とも思わないから、山井がランナーを出すまで代えないでよかったという結論に至るのだろう。だから、中日ファン以外の人は大抵後者に属することになると。
前者の人は、あの試合で中日が負けられないことを知っていることから、岩瀬と山井の実力差を考えて、山井が打たれる前に岩瀬につなぐことに何の違和感も持たない。

まあ、完全試合プラス日本一という出来事のレアっぷりからすれば後者の人の考えはごもっともなので、結局は個人の価値観の問題になると思うし、どちらが間違っているとかの問題でもない。ただ、「落合は監督の器ではない」とか、これを機会とばかりに無茶苦茶な落合批判をする人は、程度が知れる感じ。