Antony & the Johnsons

・Antony & the Johnsons

ザ・クライング・ライト

ザ・クライング・ライト

何よりもジャケットに惹かれた。おそらく多くの人がそうであるように自分もこのアルバムで初めて知ったが、日本人舞踊家大野一雄、齢100を超える現役舞踊家らしい。

まさに求道者か。恐ろしさや優しさ、それら全てを孕んだ強い生への渇望みたいなものをこの人物から感じた。

で、肝心の音の方だが、これも素晴らしい。David Sylvianにも通じるダークで深みのあるボーカル、ストリングスやバンド音、時折入るノイズを駆使した広がりのあるサウンドNick Drakeのような素朴な美しさもVelvet Undergroundのようなアートな雰囲気も感じられる。何よりも美しいメロディー。とにかく「Epilepsy is Dancing」「Another World」は超名曲。
ジャケットにも引けを取らない素晴らしいクオリティーのアルバムです。

くるり「三日月」

三日月

三日月

ミクスチャーロックの名手・くるりがミクスチャーしなくなったらこうなりました的なシングル。
これまでテクノやクラシックを取り入れながら耳に残るメロディや岸田の魅力的な声、歌詞を武器に名作を送りだしてきたわけだが、今回のシングルは何も飲み込まずに素のままのくるりが出てるような気がした。メロディーや歌詞の良さは折り紙つき。ただ、よくも悪くも「それだけ」の曲。特に盛り上がることもなく淡々と流れていく小品な曲。アルバムで聴くとまた別なのかな。アルバムに期待。