竜王戦など

竜王戦。森内9段が羽生名人を破って挑戦者決定3番勝負に駒を進める。羽生は永世竜王への挑戦を断たれた。
・「将棋世界」を購入。先日の名人戦第の羽生自戦記からロングインタビューまで。まさに羽生尽くし。

将棋世界 2009年 09月号 [雑誌]

将棋世界 2009年 09月号 [雑誌]

 自戦記もかなり面白かったのだが(名人戦第7局の後手・郷田9段のわずか13手目が敗着だったなんて知らなかった)、ロングインタビューもなかなか濃いものだった。
 単なるルーティンになりそうな作業を行うときにも新たな発見をする「可能性はつねにある」と考える、「100パーセントの力を出せない時も『そういうこともあるよ』と考えてあまり自己嫌悪にならない」、嫌なことは「忘れる」。要は、無意味なことを考える無駄な時間をなくして、時間と労力の効率化と集中を図り、能率を最大化しようということ。特に時間の無い中で作業を行うには忘れるべきことと忘れないことの取捨選択が大事だが、積み重ねの中で自然とすみ分けがされていくものらしい。こういった羽生の意外ともとれるポジティブシンキングは自分にも生かせるだろう。結果に結びつくことができるかはまた別問題だが。
 長期的な目標は立てず、近いところで微調整を繰り返していくタイプらしい。これも意外。まあ空前の実績を既に挙げているのだから、これ以上長期的な目標を持てというのが無理か。
 「20代のときの自分とどちらが強いか」とかこういう意味のない質問はいい質問ではないと思った。
 中期羽生将棋を象徴するという「わかりづらさ」「曖昧さ」「羅針盤」「ワイルドさ」といったキーワードはとても興味深かった。前二者は、近年の将棋の研究に関する言葉。後二者は、羽生の経験に裏打ちされた大局感に基づく直感こそが重要だということ。
 将棋に闘争心は不要。絶妙な加減、繊細さが必要。
 こうした羽生語録は、自分が司法試験の問題を解くときや勉強をしているときの心構えとしても生かせると思う。問題を解くときに大事なのは大局観。司法試験は誰かとの闘争ではなく、繊細な詰将棋
・来週の将棋まつりに参戦予定。トップ棋士が多く集まって対局やトーク、サイン会などを行ってくれるもので、ロックの世界でいうフジロックのようなもの。フジロックに行けなかった分、こっちに参戦。