MUSIC MAGAZINE

 69年から08年までのアルバムランキング。1位はやはりビートルズ。2位はニールヤング。3位がトーキング・ヘッズ。ちょっと選者の懐古趣味に走ってるなーという感じはしたが、それぞれの選者が音楽に夢中になった時期のアルバムだろうし、そういう時期に聴いたアルバムが特別な価値を自分の中で持つのは当然理解できるので、こういう結果も致し方ないだろう。そういう意味では、91年のニルヴァーナ(13位)、96年のベック(33位)、90年のソニックユース(45位)は頑張った方か。
 そもそも「ノミネート作品をあらかじめ決めておく」というルール自体が微妙だったのではないか。確かに、キワモノばかり選出されるような選者個人の自己満足なランキングは一般性を持ちえないので「ミュージックマガジンの40周年の歴史を振り返えりながら今の時代に通用する名盤ガイドを作る」という趣旨に沿わないだろう。だが、名盤認定された有名なアルバムばかり列挙されたランキングにはやはり面白みは少ない。こういうランキング企画に対しては、未知のアルバムとの出会いを自分は求めてしまうので、そういう意味で少し残念な企画だったし、これで\1700は高いように感じた。ただ、自分はほとんど興味を持ってこなかったワールドミュージック系のアルバムがしつこい程プッシュされていたことで多少食指動かされたので、いい機会になったかもしれない。