受験の記録・番外3

(受験の記録・目次)
番外3.勉強会について
私は法科大学院2年生のときに同級生の友人2人と試験対策を目的とした勉強会を結成した。3人とも同じようなレベル。当初はグダグダと過去問・問題集をといていた。
3年の9月になって各人が段々と本気モードになってくると、勉強会でも有意義なことをしなくてはならないという話になり、そこから本格的な試験対策が始まった。
まず行ったことは、合格答案の分析。合格答案が出題の趣旨にあげられているポイントをどの程度押さえているのか。特に評価されている答案のポイントは何か、評価されているいないにかかわらず合格答案の共通点は何か、といったことを科目ごとに徹底的に分析した。(分析の結果は上記のとおり)(後述する)
その分析を基礎として、問題演習を行った。問題は新試験の過去問、旧試験の過去問、事例研究、事例演習、C大の試験問題をやった。問題選択のポイントは、新試験と同様に詳細な事実認定を求める問題であること、解説が充実していることなど。
勉強会は月・水・金の週3回。
月曜日は旧試験の問題を現場に集まって時間を決めて答案構成。その後皆で議論するというもの。趣旨としては、論文に出うる論点をつぶしていくこと。というのも、合格答案は皆大きく論点を外していない、というのが分析の結果だったから。
水曜日・金曜日は新試験の問題や事例研究などを事前に答案作成。その後現場に集まって作った答案を皆で交換してチェックし合う。その際、採点ポイントを皆で決める。必要があればその際に議論。チェックのポイントは、採点ポイントを外していないか、とかあてはめの仕方がおかしいといった内容的な面から、文章の表現の仕方といった形式的な面にまで及ぶ。その趣旨はあてはめの練習。合格答案は事実認定が非常に優れていると感じたため。
このように徹底的に問題演習をすることを目的として勉強会は運営された。これのおかげで答案作成の機会が不足することはなくなった。また、情報交換・リフレッシュもできた。勉強会を行っているときは勉強に関係ない雑談がほとんど出てこなかったし、勉強会が終わった後は悩みごとなどを話しあえた。(試験後は就職活動や最近では修習地の情報交換にも役立った。)
逆に、このようなことを全て自己完結的に一人でできるのであれば、勉強会を組むことは必要ないだろう。
勉強会を利用する際に大事なことは、あくまで自分の勉強が本線であるということ。勉強会はあくまでサブ。
以上のように、その存在意義を明確に位置づけ、メリハリをつけて行う限り、勉強会は非常にプラスに働くだろう。
うちの勉強会のメンバーは無事に全員合格することができた。