最近聞いた音楽

くるり 「魂のゆくえ」
初めてくるりのアルバムを買った。おそらくくるり初のコンセプトなしのアルバム。
ストリングスを導入した前作からどういう道を辿ったのかは分からないが、バンドサウンドを前面に押し出した内容に。はっぴいえんどのアルバムや細野晴臣の「Hosono House」あたりのソロ作を思わせる割と落ち着いたサウンドで安心して聴ける。この安心感があるが故、くるりに何を求めているかによって評価が分かれると思う。自分は岸田の声とメロディーが好きだし、最近の作品も割りと好きなので、好印象をもった。
タイトル曲をはじめ、「太陽のブルース」「Natsuno」「デルタ」といったアルバム曲もグッド。
ただ、ポストプロダクションの面白さもこのバンドの良さだということに気付かされたのは事実。ドラゴンアッシュの新譜と同様、十分良作なんだけど「降りたんだな」という残念な印象も持った。
謎の板については、解読できたものの、いつ「物語」が始まるのか不明なので、今のところよく分からん。もしアルバムを補完する内容なのであれば、初回限定にしてはいけないし、「5万件のアクセス」や「毎日リセット」という無意味な条件は付けてはいけないと思う。ダウンロードではなくCDを買わせようとする工夫として面白いとは思う。

魂のゆくえ

魂のゆくえ

・Butthole Surfers 「Locust Abortion Technician」「Hairway to Steven」
ジャンクという点ではこの2枚がこのバンドの頂点。
Locust Abortion Technician

Locust Abortion Technician

Hairway to Steven

Hairway to Steven

John Frusciante「Niandra LaDes and Usually Just a T-shirt」
弾き語り、一人多重録音、宅録の名盤。感情むき出しで音程外れの歌声が痛いけど、メロディーがいいので意外と聴ける。後期ニルヴァーナのような感じか。「My Smile Is a Rifle」「Curtains」「Ten to Butter Blood Voodoo」あたりが名曲。荒れまくった音質が独特の雰囲気を感じさせる。

Niandra Lades & Usually Just a Tshirt

Niandra Lades & Usually Just a Tshirt

Vincent Gallo 「When」
言わずと知れた多方面で活躍するアーティスト。アンビエントで空間を感じさせる音響はSlowdiveの「Pygmalion」に似てる。メロディーはJohn Frusciante系列。演奏と歌声は不安定だけど、何故か聴かせる。まさに手作りといった音作りも好印象。
When [解説・歌詞対訳付き国内盤] (BRC45)

When [解説・歌詞対訳付き国内盤] (BRC45)

Stephen Malkmus 「Face The Truth」「Pig Lib」
ペイブメントにあったシニカルな批判精神というアティテュードは消えたものの、メロディーの良さは相変わらず。良作。ただ、ダラダラしたギターソロが少し冗長に感じた。
Face the Truth (Jewl)

Face the Truth (Jewl)

Pig Lib

Pig Lib