00年代ベスト


・00年代ももうすぐ終わり。各所で00年代の総括が行われているので、この流れに乗り、当ブログでも00年代ベストアルバムを選定したいと思う。中途半端にベスト12。
・自分の00年代の音楽の印象は、まずサウンド面については、ポップで洗練されていながら空虚。音の粒が丸くてはっきりとしているサウンド。・90年代の代表的なアルバムが「OK Computer」であるとすれば、90年代は「いかにシニカルに時代に対して絶望するか」という点が語られていた時代だと思う。
それに対して、00年代のアーティストは、絶望を本能的に内包しながらも「希望に向かおう」というライトでシンプルながらも力強いパワーを持っていると感じた。
・そうした00年代らしいサウンドと新しいパワーを備えたアルバムを選んでみた。

1.TV On The Radio 「Dear Science」
2.The Dirty Projectors 「Bitte Orca
3.Kanye West 「808s & Heartbreake」
4.Cornelius 「Sensuous」
5.S.N.D 「Atavism」
6.Pierre-Laurent Aimard 「Bach:Art of the Fugue
7.Stars 「Set Yourself On Fire」
8.Johnny Boy 「Johnny Boy」
9.Herbert 「Scale」
10.Radiohead 「in Rainbows
11.Justin Timberlake 「FutureSex / LoveSounds」
12.Girls 「Album」

どれか1枚と言われれば、TV On The Radioを選ぶ。「OKComputer」の先を行ったという意味では、その重要性はピカ1ではないか。
Radioheadは「Kid A」ではなく最新作を選んだ。「Kid A」はあくまで「OK Computer」の延長線にある作品だと思うが、最新作はその線上から逸脱したところにある作品であったように感じたからだ。90年代のロックの権化ともいえるRadiohead自身が「00年代のサウンド」に見事に変化しているのは特に凄いと思った。