最近聞いた音楽
・渋谷慶一郎 「ATAK015 for maria」
相対性理論とのコラボからの逆流。
いわゆるクラシックな音楽というよりも、ポップスに近い雰囲気。BTTBとかkokoを作ってるときの坂本龍一というか、久石譲的とでもというか。
これまでの音響作品の延長線上といえるサウンドの工夫(特にアルバムの後半)も面白い。
あと、音がすごくいい。
いつの間にかリピートしてしまういいアルバム。
- アーティスト: 渋谷慶一郎
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/02/01
- メディア: CD
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龍馬がゆく
・ミーハー心で、ついに読み始めた。面白い!戦国時代と比べて幕末はそれほど詳しくなかったのだが、俄然興味が出てきた。
・これまで小説は苦手だと思っていた。きっかけは、村上春樹の文体が全く受け付けなかったため。心理描写がしつこいというか、本題と関係ないところをフワフワしている感じが無性にまどろっこしくてダメだった。
ただ、この「龍馬がゆく」は全く違う。文章は簡潔な文体で、スラスラ読むことができる。加えて、適宜作者による事件や人物の解説もなされているので、知識がなくても苦労なく読むことができる。
・とにかく思うのは、福山雅治演ずる龍馬とのキャラの違い。
より無骨で、迷いのない感じ。ナヨナヨしたところが全くない。福山の迷いながら前に進もうとする龍馬も勿論好きだが。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/09/10
- メディア: 文庫
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弁護修習ラストウィーク
・弁護修習も今週が最後の1週間。そして、実務修習も半分が終わることになる。
・担当弁護士の先生にマンツーマンでついていく毎日。
起案もそれなりにこなしたが、先生や先輩弁護士のアドバイスに従って、起案の数を追い求めるよりも、普段の業務を追い話し方・振舞い方等を観察することを主眼に置いた。
常に落ち着き、懐深い雰囲気はすぐには身に付かないだろうが、今後のあるべき姿の具体的なイメージを目標として設定することができたという点は、とても有益な2ヶ月だったと思う。
少数の修習の恩恵を感じることが特に多かった。懇親会の質・量、個別修習の質・量等。
・第3クールは検察修習。刑事証拠法の知識がすっかり抜けているので、今週のうちに予習しておかなければ。
最近聞いた音楽
・川本真琴 「gobbledygook」
「川本真琴」に続く2nd。
「ピカピカ」「微熱」「桜」といったシングルのキレっぷりは1stと変わらず。
ただ、1stにあった怪物的なイメージは多少薄れ、ブラッシュアップされ洗練されたサウンドとなっている。
エレキギターを使ったロックサウンドやインド音楽、電子音も登場するなど、音の方向性がかなり多彩になっている印象。
インタールード的な曲も多く配置されており、アルバム1枚としてのまとまりがかなり意識されている点も、1stの「とにかく思いつくまま曲を羅列しました」感がなく、成長・変化が見られる。
とはいえ、勢いやパワーといった要素は衰えておらず、Jポップの中にありながら相変わらずの「異物感」を味わうことができる名盤。
- アーティスト: 川本真琴,川本“L.A.”真琴
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 2002/07/01
- メディア: CD
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・七尾旅人 × やけのはら 「break boy in the dream」
- アーティスト: 七尾旅人×やけのはら
- 出版社/メーカー: felicity/Pヴァイン・レコード
- 発売日: 2009/09/16
- メディア: CD
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ここでのメロディや展開、七尾旅人のボーカルはかなりオーソドックスな内容。
メロディはキャッチーだしメロウな雰囲気はとてもいいのだが、特に驚きみたいなものはなく、意外とリピートしなかった。
似たような雰囲気の曲でいえば、「今夜はブギーバック」での小沢健二×スチャダラパーやドラゴンアッシュがずっと早くやっていたように思う。
アワーミュージック/ユングのサウンドトラック
・ジャン=リュック・ゴダール監督による2004年作品「アワーミュージック」をDVDで購入、観る。
・ゴダールの作品は、難しいという印象もあり、今まで避けてきたのだが、チャレンジの意味で今回観てみた。
・正直、ストーリの方はよく分からなかったのだが、菊池成孔著の「ユングのサウンドトラック」を読んだ後に観てみると、音響的な意味での凄さを実感することはできたように思う。
・戦争映像のモンタージュによる「地獄」を描いた第1部、ゴダールとオルガの交流を描いた第2部、そして、第3部では「殉教」したオルガが(兵によって管理された)天国に至るという一連のストーリーの流れは分かったつもり。
ただ、ゴダールが「切り返し」という映画の手法で中東問題の対立を捉え直そうという説明の具体的な内容(物事には二面性があるんだ、っていうことだけではないだろうし)、「映画は光なのだ」というゴダールの言葉の意味、そして、これらのこととオルガの「殉教」との関連性など、釈然としないことばかりが残ってしまった。
また、兵によって管理された天国が、一方の人には安心を感じさせるのに対して、他方の人には支配を感じさせる、という二面性を描いたことだけは何となく理解したのだが、それ以外の、最後にオルガが男性と食べ物を分け合って食べていたシーンの意味もよく分からない。
哲学的な教養を持ち合わせていないからか、捉えどころのないまま映画が終わってしまったという感じ。
解説などを色々と読んでから、またチャレンジしたいと思う。
・他方、音響的な側面については、「ユングのサウンドトラック」での菊池成孔の解説を読んで、理解が深まった。
第1部で、爆弾が着弾するタイミングにだけ、ピアノの音のアクセントをシンクロさせ、他では音と映像とをあえてかみ合わせないようにしている点、
第2部で、環境音が「実に不自然に」配置されている点、講義のシーンでの音の転換、「フェードアウトせずに」「ブツッと不器用にキレるゴダール印」(「音と映像が完璧に合致する「白雪姫」と対極」にある音響)、
第3部での、豊かな自然音と静かな交響楽。
菊池氏は、この「アワーミュージック」をして、「極めて誘惑的であるサウンド設計を誇る」作品であり、「映画におけるサラウンド表現の極地」と表現している。
自分の耳ではそこまでのものとは分からないのだが、音響的な視点で観ていると、確かに、これらの「ゴダール印」には気付けたし、共感することができた。
・とはいえ、菊池氏が言うように、この作品を観て「一般的な面白さ/感動」があり、「あけすけに面白い」「ストレートに感動的」という感想を持つことは、今後も無いだろうなとは思う。
この辺りが感性溢れる人との違いかな、という諦めを実感させられた感じもした。
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2006/05/26
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- 作者: 菊地成孔
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
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- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最近聞いた音楽
・中谷美紀 「食物連鎖」
坂本龍一プロデュース作品。
無味無臭だけど品のあるボーカルと流麗なテクノポップサウンド。
3rdの「私生活」ではかなり実験的なサウンドに移行するものの、このデビュー作はかなりキャッチー。
キャッチーでありながら、教授らしく作りこまれたサウンドはレベル高。
・川本真琴 「川本真琴」
9年ぶりの新作をリリースした川本真琴。新作を聞く前に、まずは復習の意味でこのデビュー作をチェック。
アコギを掻き鳴らし、セカイ系ともいえる刹那的な恋愛を速射砲のごとく早口で叫び倒すというスタイルは異様。
音が、歌詞が体から溢れだしてきて抑えられないという感じ。熱量がすごい。もはやパンク。さすが天才。
新作も聞いてみよう。その前にセカンドも聴こう。
- アーティスト: 川本真琴,石川鉄男,岡村靖幸
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
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・Aaliyah 「Aaliyah」
tr15「Try Again」が出色。
無機質ビートに浮遊する不穏なシンセ、ダークだけど美しいサウンド。まさに未来の音楽。
01年の作品だけど、「新しさ」という意味では今も極地の1つだといえるのでは。
- アーティスト: アリーヤ,S.ギャレット,D.バブス,T.モスリー,M.エリオット,R.スチュワート,J.ウォーカー,S.アンダーソン,E.シーツ,B.ブッシュ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2001/07/07
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